不動産の証券化とは

 

 

不動産投資信託 = REIT = リート

 

🏢 投資家、証券会社、不動産会社の関係

 

不動産の証券化とは何でしょうか?

 

実物の不動産に直接投資するには事業計画や多額の資金が必要な上、管理運営の手間やリスクを伴います。
そこで、投資法人を設立し、不動産の利益を分配するために証券の形にして、投資規模を小口化し、投資家が実物不動産より投資をしやすくするしくみを、不動産の証券化といいます。

投資家は直接不動産取引をすることはなく証券会社を通して投資をします。

 

REITは“リート”と読みます。

 

リートの説明図

 

投資法人は、投資家から集めたお金で複数の不動産を所有し、運用会社が管理運営し利益を得るのです。
利益の内訳は、賃貸住宅や商業施設などの賃料収入で、中には売却収入も入ることがあります。

 

うまくいけばREITに投資した投資家に分配金が入りますが、出資金は保証されないので元金割れすることもあります。
なお、不動産会社の株式を買うことは不動産の証券化ではなく、一般的な株取引です。

 

 

🏢 証券化の目的

 

1⃣ 事業資金集め

 

売買しにくい収益不動産(賃貸住宅やテナント)をかかえ事業資金不足に困っていても、現物不動産は、いざ売りたい時にはなかなか買い手がつかないもの。かといって売り急ぐと損をします。

そこで、証券会社の登場です。
証券会社は何が得意ですか?語弊を恐れずに書くとズバリ『金ころがし』です。
そのため証券会社が不動産と関わるには、収益(お金)の部分だけで勝負する必要があります。
そこで、不動産の収益を得る権利『信託受益権』を売買し、権利を証券の形で多数の投資家に売りさばくことにより利益を得るしくみ、これが不動産の証券化と言われるものです。

現物不動産は一度に多くの買い手がつくことはありませんが、証券化された不動産は小口かつ大量に売りさばく事ができるので、証券会社の本領発揮となるわけです。

また、不動産の証券化に伴う信託受益権売買は、一般の不動産売買とは別物なので、取引にかかる法律や税金も違います。金融商品としての取引になりますので実物の不動産売買にかかる費用より安いです。

 

2⃣ 会計の健全化

 

さて、現物不動産のオーナーは、証券化して売却することで、事業の会計項目から消すことができます。

証券化された不動産は、会計上『売却』と見なされるのでバランスシートから消えます。

現物不動産が売れにくい理由の一つに、抵当権(=負債がある)の存在がありますが、『信託受益権』の売却代金をその返済に当てることができます。

このように実物の不動産を運営する会社で、借入金や社債を発行することが難しい場合、証券化することで投資資金を集め、経営を有利に回すことができるわけです。

 

3⃣ リスク対策

 

実物の不動産で投資運用することには、さまざまなリスクが伴います。

例えば、借入金の金利上昇、不動産の価格下落、空室、災害(自然災害、人為的災害)、経年劣化、売却しにくい等。

これらのリスクを、証券化により低減させることができます。
理由は、投資法人が多くの不動産に投資するので、その分リスクを分散させることができるからです。

 

 

不動産が証券化されると、投資家にとっては金融商品としての選択肢が広がり、不動産のオーナーにとっては、運営上のテクニックになりますす。
本来、流動性の低い(売買に手間と時間がかかる)不動産投資が、証券化によって流動性が高くなる(売買しやすい)ことが最大の特徴であり、メリットといえるでしょう。